生物は、生態系の中で、他の様々な生物や物理的な環境との間に、自らを維持できる関係性を形成して存在しています。その種にとって、環境(生態系)の激変が起こったときに、次にどんな生態的な位置(ニッチ)において適応(自らを再構成して環境と新たな関係性を構築)するか、という問題が起こってきます。

その際、生物は、自らを再構築して新たな平衡状態に達しようと“あがく”。その結果が、生物の進化である。まずこれを確認したい(分子生物学的根拠は、まだ発見されていないことは知っています。しかし、これで矛盾する点がなければ一旦認めたい。矛盾する点があれば挙げていただきたい)。

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その際、次の適応態の関係性の前提になるのは、それまで環境(生態系)との間で関係性を維持するために使ってきたいくつかの先端的機能であると考えられます。何が言いたいかというと、その生物にとって、新たな関係性を再構築する際の機能が形成されるのは、少なくとも無限の偶然ではなく、有限の偶然だということです(従って、ある方向性が存在する)。まだ分かりにくいですね。

*極端な話(こんな例が適切かどうか自信はありませんが)、いくらお腹にもう一本手があった方がいくら適応的であったとしても、そのようなそれまでの進化と何の関連性もない変化は起こり得ないということです。あり得るとすれば、例えば今存在する手の機能をより発達させ、より器用に動かせるように変化する程度です。

進化系統樹というものがありますが(これもまた一つの解釈・仮説より導きだされたものですが)、ある生物以前の形態に近い生物をさかのぼって関連づけが可能です。これは、その時点での適応機能に(少なくともそれに関連した)新たな機能が付け加わる形で進化が進んできたことを示唆しています。

その意味で、生物は塗り重ね構造体(進化積層体)である(人間の脳の構造もそうなってますけれどね)。この点は、実現論の最初のページにも書いてあります。 


蘆原健吾