2013年06月

共生適応は安定な戦略では?

闘争適応が主であっても、協力的な行動が進化する最大の要因は、それによってみずからやその集団の適応度が増加する点にあると思います。たとえば、自分一人では少量の餌しかとることができないのに、二個体で協力すると、一個体あたり一人の時以上の餌を得られるようなときです。その場合には当然、協力したほうが個体あたりの適応度が高くなります。

他個体と協力して餌をとる性質と、他個体の邪魔をして自分だけ餌をとろうとする性質があるとします。協力した個体は、それぞれがたくさんの餌を得ることができますが、邪魔をした個体は、相手には一つも餌をとらせないかわりに、邪魔をするという行為のために自分も少量の餌をとることができません。さらに、邪魔をする個体同士が出会ったときには、お互いに邪魔をし合って、それぞれがさらに少量の餌しか得ることができないでしょう。
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進化論の可能性

進化をDNAの変異→自然淘汰と考える、いわゆる主流の進化論には違和感を感じてたのですが、この違和感の原因は、先端機能である統合機能→環境への適応・進化という流れで説明しようとしていること。例えば、実験によりある機能を明らかにし、それがどのように適応に有利だったのかと考えるとことにあるようです。
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進化積層体としての多様性

>遺伝子の変異→生命多様性というより、生命多様性のための遺伝子の変異、と考えみてはどうでしょう。遺伝子の変異を進化の要因と考えるのではなく、適応のための多様性の獲得、そのために遺伝子の変異を利用している、と。(Msg29441斎藤さん)

同じ親から生まれた子供(兄弟)の形質が全く同じではないように、減数分裂時には遺伝子の組替えがおこなわれる。昆虫が頭部、胸部、腹部という体の基本を崩さないように共通の構造を持ちながら生物種の60%にも及ぶ種を有しているように、有性生殖には環境条件に対してより可能性を実現するための変異が組み込まれている。

遺伝子の組替えは、減数分裂の時に盛んに行われ通常の細胞分裂では殆どおきないようになっている。また、この組換え機能が失われると正常な卵子や精子を作ることができない。これらは、有性生殖という機構が、すべての生物が多様化するために有している遺伝子組み替え機能を、先端的に高度化してきたものであることを物語っている。
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ところで、多様性を問題にするなら

多様性戦略とは、種の同一性(これまで議論からいえば、統一的秩序といった方が適切かもしれませんが)を維持するための、可能性蓄積に富んだ先端機能である。…ということなのですが、ふっと、「多様性は何処で問題になるのか、何処で一番発現されるのか」。

考えてみれば、当たり前のことですが、なぜ「多様な種」が存在するのか、(これが、ダーウィンの疑問)ということであり、同種内の個体の多様性よりも異種間の多様性のほうがはるかに大きいわけです。多様性というなら、この種間(集団間)の多様な生物学的構造こそが問題になります。個体の多様性などというのは、種の(構造)変化の原因ではあるだろうが、カンブリア期の爆発のような「種の多様性」を理解するにはもう少し何か足りない気がします

一番素直な見解は、種の構造がまだ基底構造となっておらず、局所的な構造を作っているが、あまり秩序統一性(同一性の保持のための例えば性システムなど)ができていない、あるいは強くなかった状態。つまり、種や個体や遺伝子という階層がそれぞれまだ固まっていない状態であるが故に、一気に多様化した。
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「性システム」を「同類他者を生み出すシステム」と考えると、

「性システム」の獲得は進化上の大きな飛躍であり興味深いところです。いろいろな側面を持つと思いますが、今話題になっている「多様性」について考えてみます。

「性システム」は組換えにより遺伝子の変異・多様性を生み出しますが、必ずしも遺伝子の変異ありきで考える必要はないと思います。

遺伝子の変異→生命多様性というより、生命多様性のための遺伝子の変異、と考えてみてはどうでしょう。遺伝子の変異を進化の要因と考えるのではなく、適応のための多様性の獲得、そのために遺伝子の変異を利用している、と。

例えば「性システム」と「種の同一性維持と多様化」についてですが、この場合の「性システム」が生み出す多様性を、個体の多様性とすれば、「性システム」は「同種内で多様な個体=同類他者を生み出すシステム」と考えられます。
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