2013年11月

適応遺伝(無性生殖~有性生殖)

◆現在、遺伝はどのように捉えられているか
「遺伝」とは、「親の形質(形態や性質)を子に伝える働き」であると定義されている。親が子に確実に伝える遺伝物質がDNA(→「遺伝子」)である。もっとも、最近では細胞質遺伝特有の「タンパク質(→細胞基質)」も遺伝物質として考慮すべきだという意見がある。「遺伝子」と「高分子」とで作る、情報発現系と解釈系の遺伝=システム遺伝という考えだ。

「遺伝子」が発現して個体が発生した後も、絶えず必要なタンパク質が作られ、様々な形質が発現されていく。「遺伝子」は代謝や恒常性維持のために(親も子も)必要な形質の発現物質であり、と同時に親から未来の子へと形質を伝える所謂遺伝物質、という二つの働きがある。そしてその実現のために細胞分裂(減数分裂)があり、その際に遺伝子の組み合わせによって適応の潜在能力を高めている。

続きを読む

進化や遺伝を見直そう

「進化」に関する本や記事を読んでいると、必ず遭遇するのが、
「遺伝子型と表現型は違う。この両者を統合する理論は今だ完成されていない。」とか、「(人間の)進化=生物進化+社会の存在(文化)と分けて考えるべしだ」とか、「いや、文化も遺伝子で説明できる」とか…
遺伝や進化の枠組み(適用範囲)に関する議論や主張がやたらと多い。

そして現在の生物学・遺伝学の状況は、進化に関しての統合理論が作られるどころか、「進化論」は学校教科書から指導要領外として省かれるほど(見放されるほど)に混迷しているにも関わらず、ディテールの専門分野の解明に勤しんでいるように思われる。

続きを読む

DNAが生物間を移動、水中で分解せず…京大教授ら研究

「死んだ生物から流れ出たDNAが水に溶け、ほかの微生物に入って新たな機能を与えうることが京都大生態学研究センターの川端善一郎教授、松井一彰研究員らの研究でわかった。
 これまでDNAは生物の死後、すぐ分解されると考えられていたが、湖沼などで〈遺伝子の水平移動〉が起き、『新生物』が生まれている可能性が浮上した。 
 進化のメカニズムに新しい視点をもたらすほか、薬剤耐性や毒素の遺伝子が微生物に組み込まれるといった新たな環境問題も懸念される。」

続きを読む

脳構造についての視点

ミラーニューロンの機能について話題が続いている。私も、このミラーニューロンが共認機能と密接に結びついていることはほぼ間違いないと思う。
ただ脳科学を引き合いに出す上で、注意すべきことがあると思う。
現在の大脳生理学は概ね、脳のこの部分が○○という特定の機能を担っている、という記述がなされている。つまり現在の脳科学は「機能局在論」の視点に立っている。この局在論の視点は、近代科学の土台にある要素還元主義の思考を引き継いだものである。

続きを読む

免疫を語るなら治癒事例の分析からはじめたい

『なぜ現在の分子生物学に可能性を感じないのか(43096)』では現実の人の意識を対象化して、人々の期待に応えるという営みが無ければ、科学の存在価値は研究者の観念逃避先の確保(縄張り確保)くらいにしかならないのではないのか?という見解について書きました。

今も続いている免疫の議論も、人々のどの様な期待に基づき何を議論していくのか?ということを頭に浮かべながら進めていく必要があると思います。その方向性はいくつかあると思いますが、その一つは、医療とか健康に対する役に立つ認識を、どの様に獲得していくのか?というものだと思います。

続きを読む
ギャラリー